大切なお気に入りのソファは少しでも長く使いつづけたいでしょう。
しかしご家庭によっては、飼っている犬がそれを阻むことがあります。
犬はご家族の大事な一員ですが、さまざまな方法でソファを傷つけてしまうことがあります。
ソファを長持ちさせるためには、犬のいたずらからソファをいかに防ぐかという工夫が必要になります。
本記事では、犬を飼っているご家庭でソファを守る方法について解説します。
目次
犬がソファにしてしまうこと

犬は家の中でさまざまな「悪さ」や「いたずら」と呼ばれるような行為をすることがあります。ソファがその対象となってしまうことも珍しくないでしょう。
具体的に、犬が家のソファにどんなアクションを起こす可能性があるかということから見ていきましょう。
犬がソファに噛みつく
犬はよく「噛む」動物です。人間のように手や言葉を使えませんので、口を使って器用に物を運んだり、おもちゃを噛んでストレスを発散したりします。「噛むこと」は犬にとってごく自然な行為なのです。
子犬なら甘噛みも可愛いと言えますが、成犬にもなると、噛み癖は大きなケガにつながることもあるので、しつけをしてコントロールする必要があります。
噛み癖がある犬はソファなどをかじっていまうことがあります。
犬種にもよりますが、犬の噛む力は強く、牙も尖っているため、人間が本気噛みされればケガをしてしまう恐れがあり、ご近所トラブルにつながる可能性も考えられます。ソファなど簡単に傷つけてしまうことができます。
特に「好物」になりがちなのはソファの脚部分です。犬がソファの脚をガジガジと噛んでしまうと、木製の脚の場合、すぐに傷がついてしまうことでしょう。
脚だけでなく、ソファのひじ掛け部分や背もたれ部分も狙われることがあります。噛みついたことによりカバーに傷がついたり、最悪の場合は破れて中身が露出したり飛び出したりする被害を受けることもあります。
噛むという行為は犬のもつ習性ですから、これを止めさせることはできません。ソファのある家で愛犬と楽しく暮らしていくためには、人間社会のマナーを覚えてもらうことが必要です。
犬の噛み癖の原因は何か、正しいしつけはどうすればいいのかということを考えてください。
ソファを舐める
犬は、また、よく舐める行動をとります。
舐めることは犬にとって様々な気持ちの表現です。飼い主を舐める場合は愛情表現を意味しますし、ごはんや遊びを催促するときや、ストレスを感じたときにも、舐めるという行動をとります。
もし犬がソファを舐めていたら、下記のような理由によるものと考えられます。
- ・気になる匂いがするから
- ・落ち着くから
- ・退屈しているから
- ・飼い主の気を引きたいから
- ・ストレスや体調不良があるから
いずれの理由も、一種の「ストレス」が関係しています。
このため、舐める行為をただむやみに止めてしまうと、犬の健康状態に良くない影響を及ぼしてしまうかもしれません。
問題は、犬はなめるのが好きなだけではなく、よだれが非常に多いことです。
犬のよだれには、体温調節や口中を清潔に保ち虫歯を予防する役割や、食べ物を飲み込みやすくしたり、消化を助けたりする働きがあります。よだれが非常に多い犬がいたり、同じ犬でもよだれが多くなるタイミングがあります。空腹のときに限らず、リラックスしていたり、暑かったり、ストレスを感じることでよだれが活発になります(薬を飲ませたり、体調が悪いためによだれが多くなることもあります)。
ソファをいつまでも犬が舐めてしまうと、よだれでカバーがベトベトになって、日々のお手入れは大変です。
よだれの出方には個体差がありますが、あまりによだれがとまらず異常を感じたときには、獣医師に相談しましょう。
なお、「ソファを舐める犬とソファ」に関しては以下の記事でも解説していますので、参考にしてください。
関連記事:犬がなめても大丈夫なソファの選び方 →
ソファで穴掘り行動をする

犬は穴掘りも大好きです。一心不乱に庭を掘って、できた穴に入り込んだり、次々と穴を掘り返して放ったらかしにすることもあります。掘ってはくるくる回って寝床を確かめるような仕草は愛くるしいものですが、ただ、外ではなく、ベッドや敷物、そしてソファの上でもこの穴掘り行動に夢中になる犬もいます。特にソファの上がお気に入りの犬は、時として穴掘り行動を始めてしまいます。
犬は牙だけでなく爪も鋭いので、ソファの上で穴掘り行動をされてしまうとカバーが傷ついてしまい、最終的には穴が開いて中のクッションが露出してしまうことになるでしょう。
そもそも犬が穴を掘る理由は何でしょうか。
まず犬の習性が考えられます。野生の頃に敵から身を隠したり、安全を確保したりするために巣穴を掘ったり、獲物をとらえたり、獲物を隠したりする行動の名残りです。
穴掘り行動が遊びとして定着し、たとえば「食後に必ず穴を掘る」というように習慣化していることもあります。
穴を掘る行動は、犬が自分の臭いをつけるマーキング行動でもあります。
寝る前に穴掘り行動をすることが多いのは、穴を掘る行動で舞い上がる自分のにおいを感じながら安心して眠りたい気持ちもあるといわれています。
ソファが破けるほどに穴を掘るような場合は、散歩が少ない、遊んでもらえない、ひとりで留守番が多い、おもちゃがないなどのストレスが原因の可能性もあります。これがひどくなると、病的なまでに同じ行動を何度も繰り返す「常同障害」の可能性があるので、獣医師に相談することをおすすめします。
逆に、満足したときにも穴掘り行動は見られます。お腹がいっぱい、思いきり遊んでもらったといったことでテンションが上がり、思わず穴を掘ってしまうのです。
飼い主に見せつけるように穴を掘る場合は、気をひきたいのかもしれません。
ソファの上でごはんを食べる
ソファの上をお気に入りの場所にしている犬は、もらったご飯やおやつをソファの上まで運び、そこで食べたりすることがあります。犬によってはボウルごと口にくわえて、ソファの上に運ぶ犬もいるようです。
これは、その犬にとってはソファの上が一番安心する場所だからです。犬は警戒心が強いので、安全な場所でものを食べる習性があります。
人間にとっては可愛らしくて微笑ましい習性ですが、その習性を放置してしまうと、食べているものをソファの上にこぼされてしまう可能性が大です。
どんな種類のえさやおやつを食べているかにもよりますが、少なからずソファのカバーは汚れてしまうでしょう。
毎日のご飯のたびにそれをやられると、しょっちゅうソファが汚されてしまい、そのうち、日々の簡易なお手入れだけでは汚れが落とせなくなることもあります。そのような汚れを落とすには本格的なお手入れが必要なので、それを始終やらなければならないのは手間も費用もかかります。
匠ソファからのアドバイス
上に挙げたような犬の行動は、猫をはじめ、他のさまざまなペットでも共通して見られることがあります。
新しくソファを買おうか迷っている人の中には、ペットのためにお持ちのソファが見るも無惨な状態になってしまっていることが多く、新しいソファもまた汚されてしまうというあきらめがあるために、買うことを尻込みしている人が多いようです。
ソファを犬から守るための対策

犬はソファに前項で述べたようなダメージを与えてしまうことがありますが、好きにさせてあげたいと思う飼い主さんもいるものの、好き勝手させているとソファのダメージが大きくなり、ボロボロにされてしまいます。
大切なソファを守るためには、ソファに関するペット対策を万全にしておく必要があるのです。
犬の室内飼いがもはや90%
昔は犬といえば庭などの屋外で飼うのが一般的でした。一軒家が多く、犬を飼える庭のある家が多かったからです。
昔の映画などを見ると、犬が元気よく吠えて不審者を追い返している懐かしいシーンを見ることができます。
しかし、高度成長期に団地やマンションなどの集合住宅が増え、犬の外飼いは難しくなって、徐々に室内飼いが主流になっていきます。さらに小型犬の人気が高まり、ペット可の集合住宅が増加した結果、いまでは犬を飼っている人のうち室内飼いをしている家庭が9割を占めるまでになっています。
番犬というよりも家族の一員であるコンパニオンアニマル(伴侶動物)に飼い主の意識が変化しているのです。
参考:ペットフード工業会「増加する犬・猫の室内飼い 集合住宅でのペット飼育可増加が室内飼いに拍車」
しかしながら、犬はもともと外で生活していた動物ですから、家の中に閉じ込められることによってストレスを溜めてソファにいたずらしてしまう犬が増えています。 このため、ソファを守る対策が必要なのです。
犬をきちんと躾ける
1つ目の対策は、「犬をきちんと躾ける」ことです。
犬は非常に賢い生き物です。飼い主が何を言っているかということをびっくりするほど正しく理解して行動します。
「ソファに噛みついたりひっかいたりしてはいけない」ということをじっくりと犬に教えて、そのような行動をしないように躾ければ、犬も「これは悪いことなんだ、怒られることなんだ」ということを理解し、ソファに悪さをしなくなってくれるはずです。
もっとも、何でも理解してくれるかというと、そうとは限りません。何度言ってもやめてくれない犬もいるでしょう。まず躾をするという基本の上で、次項以降の対策も取り入れてソファを守ってください。
犬が悪さをしないように遊んであげる

2つめの対策は「悪さをしないように犬と十分に遊んであげる」ことです。
犬は運動不足解消のためにも毎日の散歩が欠かせませんが、それだけでは不十分です。
雨の日や暑い日が続いたときなどは散歩できないこともあるので、そうした際には「遊び」が必要です。
犬は社会性の高い生き物なので、野生では群れで暮らしています。つまり、一頭で生活するよりも飼い主やほかの犬と関わりながら暮らすことが性に合っているのです。飼い主やほかの犬との遊びを通して、散歩で発揮することができない狩猟本能を満たすことができます。
飼い主にとっても、遊びの時間は犬との大切なコミュニケーションの時間でもあります。遊びを通して犬との信頼関係を築くことができるでしょう。
遊びが足りないと、ストレスがたまり、それを発散させるためにソファに噛みついたり、穴掘り行動をしたりといったいたずらに発展してしまうことがあります。
ストレスを溜め込ませず適度に発散させるため、犬と遊ぶ時間をしっかりと確保しましょう。
とくに、特定のタイミングでソファにいたずらをする犬の場合、その直前に遊んであげて、ソファで遊ばなくてもストレスを溜め込まずに済むようにしてあげると、ソファが傷つけられるリスクを抑えられるでしょう。
仕事や家事などの都合で難しい場合もあるかもしれませんが、空いた時間で少しでも犬と遊んであげれば、ペットの健康を守ることにも、ソファを守ることにもなります。
犬によって好きな遊びは異なりますが、「宝探しゲーム」や「引っ張りっこ」、「回れ」や「お手」などの芸を覚えさせるトレーニング等は室内でもできる遊びです。犬の性格に合った遊び方を探してみてください。
犬のいたずらに耐えられるソファを購入する

3つ目の対策は、「犬のいたずらに耐えられるソファを購入する」ことです。
家には犬がいるけれども、これから新しいソファを買いたいという方にはこの対策が最も重要です。
たとえば、脚が木製のソファは犬が噛んで傷をつけてしまうので、多少犬が噛んでも傷がつかない金属製の脚のソファを選ぶといったことが、この対策です。
同じように、カバーの生地は、犬が噛んだり舐めたりひっかいたりしてもダメージを受けにくい本革を選ぶのがおすすめです。
ソファの生地は布製のものも多いですが、布製のカバーはひっかき傷や舐められたりした際のダメージが大きくなりがちです。ひっかき傷に強い機能性ファブリック製のカバーなら、犬の爪によるダメージも抑えられるでしょう。
どのような素材でできたソファを買うかということによって、犬のいたずらによって被るダメージの大きさが変わりますので、家に犬がいるというご家庭では、新しいソファを買う際に素材をよく吟味することをおすすめします。
カバーリングソファでカバーを簡単に交換する

4つ目の対策は「カバーリングソファを購入する」ことです。
犬がソファに与えてしまうダメージの多くは、ソファのカバー部分に集中しています。
つまり、カバーを交換できれば、ボロボロになってしまったソファの外見を新品のようなきれいな状態に戻すことができます。
カバーリングソファとは、業者に依頼しなくてもご家庭で簡単にカバーを取り換えられるソファです。カバーの交換は専用の道具が必要になる、かなり面倒な作業なのですが、カバーリングソファなら比較的簡単にできるため、業者に依頼する必要がないのです。
初めからカバー交換が簡単なカバーリングソファを購入すれば、犬のいたずらによってボロボロになってしまっても手軽にきれいな状態に戻すことができます。躾けてもなかなかいたずらが止まらない犬のいたずらからソファを守るには、この対策は最終的なものになるでしょう。
匠ソファからのアドバイス
ソファの素材は、そのソファの価格にも影響します。
犬のいたずら対策で素材にこだわるなら、選ぶ素材によってはソファにかける費用が高くなる可能性もありますので、総合的にソファの選定をすることをおすすめします。
犬にソファを傷つけられたり汚されたらどうするべきか?

最後に、犬にソファを傷つけられたり汚されたりした場合に、どのようにリカバーすべきかということを解説します。
簡易的な補修を行う
ソファは、軽度のダメージなら簡易的な補修で見た目を改善することもできます。
ホームセンター等に行けば、たとえば革用や布用の補修シートのようなソファ補修用のグッズを手に入れることができます。
それらを利用すれば、業者に修繕を依頼しなくても、ご自宅で比較的簡単にソファの傷や変色を隠すことができます。ただしあくまでも簡易的な補修にすぎないので、ダメージが激しい場合にはあまり効果がないこともあります。
本格的な損傷は業者に修理してもらう
簡単な補修程度では間に合わないほどソファがダメージを受けてしまった場合は、やはりプロに修理を依頼することになります。
この場合、できればソファを購入した販売店に修理を依頼するのがベストです。
そのメーカーや販売店が閉店などの理由で連絡がつかない場合は、ソファ修理の専門業者というものがあります。
プロのソファ修理業者は、ボロボロになったソファを新品のようにきれいな状態に戻してくれます。思い入れのあるソファをきれいな状態で使えるようにしてくれるっでしょう。
ただし、ダメージの大きさによっては、買い替えたほうが安いような修理費用がかかってしまうこともあります。
汚れは日頃からお手入れしておく
犬のいたずらで汚れてしまったソファは、日頃からこまめにお手入れし、汚れを目立たなくさせましょう。
素材によって最適なお手入れ方法は異なります。たとえば革系の素材は布で軽く拭き取る方法がおすすめです。布系の素材はブラシや粘着ローラーを使ってゴミや汚れを取り除きましょう。
そのようなお手入れを毎日の家事のルーティーンにすれば、毎日行う手間としてはさほど大きなものにはならないでしょう。
ただし、染みついてしまった頑固な汚れなどはこのようなお手入れでは取り除けませんおで、次項で解説する「本格的なお手入れ」をお試しください。
重度の汚れは本格的なお手入れで解決
簡単なお手入れを毎日行うとしたら、月に一度は専用の道具を使用して本格的なお手入れを実施するのがおすすめです。
毎日のお手入れに比べれば結構な手間なので、緊急時を除き、月に一度ぐらい行えればいいでしょう。
ソファのひどい汚れ、たとえば布製のソファの汚れなどは、シミ抜きを用意して汚れを取り除きます。
革素材のソファには革保護用のクリームを利用します。これはソファのお手入れ専用のグッズとしてホームセンター等で手に入れられるでしょう。
日頃のお手入れと本格的なメンテナンスの両方を継続して行えば、大切なソファをきれいな状態に保つことができ、長く愛用できるでしょう。
ソファのお手入れについては、以下の記事も参考にしてください。
買い替えるならフルカバーリングソファがおすすめ

もし、これから新しくソファを購入する、または古くなったソファを買い替えるのであれば、「フルカバーリングソファ」がおすすめです。
先ほども触れたように、カバーリングソファはご自宅で簡単にカバーを交換でき、犬のいたずらのせいでボロボロになってしまったソファも、新しい状態に戻すことができます。
私たち匠ソファでは、すべてのソファがこのフルカバーリング仕様です。
カバーリングソファをお探しの場合はぜひ販売店まで足を運んでみてください。
匠ソファのペット対応ソファについて以下のページで詳しく解説していますので是非ご覧ください。
匠ソファからのアドバイス
ソファをお手入れのために必要なグッズは常備しておくことをおすすめします。
日頃のお手入れの時はもちろん、緊急時にもすぐにお手入れできます。
【まとめ】適切な対策で犬のいたずらからソファを守ろう
大切な家族の一員である犬は、ソファなどの家具にいたずらをしてしまうことがあります。
好きなようにさせてしまうとソファがボロボロになってしまいかねませんので、適切な対策を講じて大切なソファを守りましょう。
満足度の高いソファをお探しの方は、「感動する座り心地」と「洗練されたデザイン」を両立したソファや各種家具類を多数取り扱っている匠ソファまで、ぜひお問い合わせくださいませ。
